29/11/24 平成30年度税制改正④

自民党税制調査会での議論開始に伴い、様々な
ルートから多くの情報が入ってくるようになりました。
そもそも税制改正大綱がいつ発表されるかですが、
各種新聞は12/14となっているようですが、12/11と
いう情報もあります。
所得税関連では以下のような議論があるようです。

・高所得者への基礎控除不適用
・基礎控除の増額
・給与所得控除の上限引下げ
・高所得者への公的年金等控除の縮小

企業向けでは以下のような議論があるようです。

・賃上げに伴う減税の拡大
・事業承継税制の時限的拡充

その他では以下のような議論があるようです。

・出国税(観光促進税)の創設
・森林環境税の創設
・加熱式たばこへの増税

ただそれぞれに関して公平性等の観点からの
問題点もあり、財務省としては適用要件に制限
を課すことも想定しているようで、実務家としては
必要以上に複雑でわかりにくくなってしまうことを
危惧しています。
いずれにしてもこれからの約3週間、議論の過程
に要注目です。









29/11/02 電子申告の今後

最近の政府税調では、経済社会のICT化の進展に伴う
税務手続の電子化が議論されています。
具体的には現在の電子申告等をより使いやすいものに
進化させようということのようです。
想定されている具体的内容としては

・スマホによる電子申告の実現
・マイナンバーカードなしでe-Taxを利用可能にする
・医療費控除の申告における医療費通知データの活用
・年末調整手続がオンラインで完結する仕組みを整備
・大法人の法人税等電子申告を義務化

等が挙げられています。
納税者の利便性が向上することは、税理士にとっても
恩恵ですので是非進めて頂きたいところです。
ただセキュリティの問題、あるいはそもそも行政機関間
のデータ連携がない等その前に解決すべき問題も多々
ある気がします。
今後の議論の推移に注意したいと思います。









29/10/13 平成30年度税制改正③

選挙に突入してしまった影響があるのか、平成
30年度税制改正についての大きな情報が出て
きていない気がします
そのような中、国際課税の分野で改正があるか
もしれないという情報です
まずPEの定義規定の見直しです
これは外国法人の日本PEだけではなく内国法人
の国外PEもその対象のようで、影響がありそうな
大企業はその行方に要注意でしょう
もうひとつは外国子会社合算税制です
経済産業省の税制改正要望の中に「外国子会社
合算税制における外国関係会社が保有する株式
に係る譲渡益の取扱い等の見直しを行う」とあり、
これに沿ってペーパーカンパニーに生じる譲渡益
を合算対象外がすることが検討されている模様です
丁度今日トヨタの海外への支払で源泉の控除漏れ
を指摘されたとのニュースがありました
国際課税の分野は要注意です
10/16(月)に政府税調の開催が予定されているよ
うなので、引き続き各種情報に注意していきたい
と思います









29/09/13 平成30年度税制改正②

今日財務省主税局長の話を聞く機会がありました。
この時期ですので主たる話題は平成30年度税制改正に
ついてです。
時間的な制約もあり法人税については大きな話は特に
ありませんでした。
主として取り上げられたのは所得税についてです。
改正の見通しというより財務省の希望、意向かもしれま
せんが

・給与所得控除の見直し
・公的年金等控除の見直し
・退職所得への課税見直し

の3つを挙げていました。
給与所得控除については諸外国と比べても大きい、
公的年金等控除については年金以外に所得が十分
ある人については控除の縮減も考えられる、現状の
退職所得への課税は終身雇用を前提にしたもので
時代に取り残されている、とのコメントでした。
また方向性は不明ですが問題意識として、シェアリン
グエコノミーやクラウドソーシングに対して課税当局
として対応を検討する必要があるとのことでした。
引き続き平成30年度税制改正の動向を注視してい
きたいと思います。









29/09/04 平成30年度税制改正①

各省庁からの税制改正要望が出揃い、平成30年度
税制改正への動きが始まりました。
例年改正の主要な部分を占める経済産業省の要望
の主たる項目は以下の通りです。

・組織再編税制における課税繰延措置の創設

・事業承継税制における中小企業対応の強化

・申告納税手続の電子化推進

組織再編税制は平成29年度改正においてもスピン
オフ税制の適格対応やスクイーズアウト税制の整備
等大きな改正がありましたが、平成30年度改正にお
いてもM&A対応等で大きな改正要望があります。
事業承継税制もやはり平成29年度改正で使い勝手
の改善が図られましたが、更なる改善を目指してい
るようです。
申告納税手続の電子化は、目下国税庁自身におい
ても最大の眼目のように見えますが(ことあるごとに
e-taxと彼らは言います)、私自身は納税者にメリット
がないので消極的です。
これについて経済産業省が推進を要望しているの
で、今後の動向に要注意と思います。
いずれにしても例年同様今後展開されるであろう
動きを注視したいと考えます。









29/08/10 非上場株式の評価

中小企業の事業承継においてはその株式の評価
(方法、金額等)が問題となる場合が多々あります。
その中で従来から私がわからないと思っていたの
が、経営承継法に基づく固定合意を行う際の株式
評価です。
この点に関しては平成21年に中小企業庁から「経
営承継法における非上場株式評価ガイドライン」が
出ています。
しかしこの内容は各種評価方法の羅列に留まって
いるように思われ、固定合意時の評価の指針とな
るものか正直疑問でした。
その数年後に中小企業庁関係者の話を聞いた際
に、固定合意の実行件数はゼロとのことで、税理
士のリスクを考えれば当然のことと感じていました。
しかし数日前に中小企業庁の委員等をしている方
の話で、ここ2~3年で固定合意が5件実行されその
全ての評価が財産評価基本通達によるものである
とのことでした。
近々ガイドライン作成の責任者である品川先生の
話を聞く機会が予定されているので、その際にこ
の実状も含めどう考えるべきかを質問してみたい
と考えているところです。









29/07/28 功績倍率法

先日(29/06/19)記載した役員退職金の計算方法に
関して、この6/30付で国税庁から発遣された法人税
基本通達の改正で、私から見たら断片的としか言え
ないような形での言及がありました。
今回の法人税基本通達の改正で9-2-27の2(業績連
動給与に該当しない退職給与)が新設され、そこに
は「いわゆる功績倍率法に基づいて支給する退職
給与は、・・・」とあり、(注)に「本文の功績倍率法と
は、役員の退職の直前に支給した給与の額を基礎
として、役員の法人の業務に従事した期間及び役
員の職責に応じた倍率を乗ずる方法により支給す
る金額が算定される方法をいう」とあります。
確かに、従来慣習的というか実務的に行われてき
た計算ロジックを、公に認めたことにはなるかと思
ます。しかし現場で問題になるのはまさに「乗ずる」
「倍率」であり、その点に具体的に触れられていない
のは残念です。
一律に倍率を提示することは当然困難かと思いま
すが、何らかの指針的なものは提示して欲しかっ
た気がします。
今後の実務界での議論を注視したいと考えます。









29/07/12 株特はずし

財産評価基本通達に定める株式保有特定会社
(保有する株式及び出資の価額が総資産価額の
50%以上を占める非上会社をいう。)、いわゆる
株特に該当すると、会社の規模にかかわらず、
その会社の株式の評価は原則として純資産価額
方式となり節税メリットが薄れると言われています。
そこで株特に該当するのを避けるため、他の資産
を購入等することにより株式保有割合を下げるこ
とがあると言われています。
ここでいう株式及び出資に何が該当するかに疑義
があり、某上場企業創業者の資産管理会社での
株特はずしが課税当局から否認されたと平成28年
新聞記事になりました。
その影響か否かはわかりませんが、平成29年度
税制改正で株式保有特定会社の判定に新株予約
権付社債を加えるという通達改正がされました。
そうしたところ、先日ある税理士の方がセミナーの
中で、上記通達改正により、貸付金や普通社債を
用いた株特はずしは規制できないことが逆に明ら
かになったと説明していました。
このように異なる角度からの視点も必要であると
いうことを気付かされました。









29/06/19 役員退職金の相当性計算方法

四半世紀に渡りこの仕事をしてきて、従来から
疑問に思っていた点のひとつが上記役員退職
金の相当性の計算方法である功績倍率法です。
この功績倍率法ですが、例えばある課税庁OB
の書籍によれば

「法令の趣旨に合致する合理的な方法であると
して判決等において認められてきた」

とされています。
しかしなぜ「退職時の報酬月額×役員在任年数
(勤続年数)×功績倍率」という計算方法に合理
性があるのかという疑問は消えないままでした。
また過大か否かを判定する際の「同業種事業
規模類似法人から得られた功績倍率」とい情
報は、少なくとも納税者にとって容易に入手で
きるものではなく非常に不合理に感じていまし
た。
そうしたところ、各種税務雑誌等によれば、平成
29年度税制改正で業績連動型役員退職給与に
ついて改正があったところ、それに関連して法人
税基本通達に初めて功績倍率法に係る文言が
盛り込まれる見通しとのことです。
今までの疑問が氷解するような詳細かつ理論
的な説明を期待したいところです。









29/05/15 遺言時の判断能力

ある弁護士の方のセミナーで遺言時の判断能力
についての話を聞きました。
著しく高齢化が進む日本においては、遺言につい
ての相談等を受けた場合、税理士としても簡単に
考えずに周到な注意を払う必要があると痛感しま
した。
その弁護士の方の話の中で、裁判例から見る遺
言時の判断能力を医学的見地から判定するツー
ルとして以下の3つがあげられました。

・改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

・ミニメンタルステート法(MMSE法)

・N式老年者用精神状態尺度(NMスケール)

長谷川式については若干の知識はありましたが
それ以外の2つは初耳でした。自分の勉強不足を
痛感しました。
裁判例によれば長谷川式を過信してはいけない
とされ、その他2つのツールを含め様々な資料、
様々な観点から総合判断が必要とされています。
今後遺言に関して十分な学習を進めたいと思い
ます。









29/05/01 法定相続証明制度

法務省から上記制度についての説明資料が
公表されました。それによると

・制度創設の背景~相続登記の促進等

・制度の概要~相続人が登記所に対して、①
被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍関
係の書類等、②上記①に基づく法定相続情報
一覧図、を提出し、その上で登記官がこれらの
内容を確認し、認証文付きの法定相続情報一
覧図の写しを交付

・制度のねらい~本制度により交付された法定
相続情報一覧図の写しが、相続登記の申請手
続をはじめ、被相続人名義の預金の払戻し等、
様々な相続手続に利用されることで、相続手続
に係る相続人・手続の担当部署双方の負担が
軽減

なお本制度は平成29年5月29日から運用開始
予定となっています。
実務的には、少なくとも金融機関毎に提出等し
ていた戸籍謄本等の取得が不要になる点だけ
でもメリットがあるように感じます。
今後の運用状況を注視確認していく必要があ
るかと思います。









29/04/26 法人税の申告期限延長の特例

平成29年度税制改正で、上場企業等の株主総会
開催日の集中を防止し企業と株主・投資家等との
対話を促すため、法人税の申告期限延長の特例
が定められました。
その内容は、法人が、会計監査人を置いている場
合で、かつ定款等の定めにより各事業年度終了の
日の翌日から3か月以内に決算についての定時株
主総会が招集されない常況にあると認められる場
合には、その定めの内容を勘案して4か月を超え
ない範囲内において税務署長が指定する月数の
期間の確定申告書の提出期限の延長を認めると
いうものです。
この点に関して4月18日に経済産業省から「法人税
の申告期限延長の特例の適用を受けるに当たって
の留意点」が公表されました。
これは国税当局、総務省に確認の上、整理公表し
たとあります。
例として、3月決算の株式会社が定款等で「当会社
の定時株主総会は、毎年7月にこれを招集する。」
と定めている場合、申告期限は2月(7月末日)延長
可能で、29年4月1日以降定款等の写しを添付して
所轄税務署長宛申請書を提出すればよいとされて
います。
加えて、法人事業税の申告期限延長の特例を受け
るためには、別途都道府県知事への届出が必要と
されています。
中小企業には関係ない話かもしれませんが、個人
株主として考えた場合、今後どの程度総会開催日
の多様化が進んでいくかは注視する必要があるか
と思います。









29/04/03 国税審議会

平成29年3月14日付で国税庁から「国税審議会の概要
及び各分科会の最近の活動状況」という資料が公開さ
れました
この国税審議会には大きく分けて5つの所掌事務があり
その中には私にも関係ないとは言い切れない「税理士の
懲戒処分等の審議」といったものもあります
上記公開と同時に「税務行政の現状と課題」という資料
も公開されています
例えばそこには富裕層への対応として

・富裕層PTの設置
・「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」の創設
・「国外財産調書」の創設
・「財産債務調書」の創設

といったものがあります
その中で最も興味深いのは「納付手段の多様化」とい
うものです。
第一に窓口納付として

・金融機関、税務署~現金や証券に納付書を添えて
納付
・コンビニ納付~現金に税務署で作成するバーコード
入り納付書を添えて納付を委託(30万以下の場合)

があります

第二に電子納付として

・電子納税~e-Taxを利用した電子申告などの後、
金融機関のインターネットバンキングなどから納付
・ダイレクト納付~事前に税務署へ預貯金口座を
届け出ることにより、e-Taxを利用した電子申告など
の後、簡単な操作で預貯金口座からの振替により
納付

があります

第三として口座振替納付、すなわち申告所得税と個
人の消費税について、事前に税務署へ預貯金口座
を届け出ることにより、預貯金口座からの振替により
納付します
第四としてクレジットカード納付、すなわちインターネ
ット上でのクレジットカード支払の機能を利用して納
付を委託します(1,000万円未満の場合)

日頃あまり意識していない点ですが、お客様毎にど
のような納付方法が最適かを考えるためには必須
の知識ではないでしょうか









29/03/22 マイナンバー

今回の確定申告から申告書(正、提出用)に「個人
番号」すなわちマイナンバーの欄が設けられ、かつ
本人確認書類の添付が必要になりました。
税務署から送られてくる申告書用紙一式の中にある
「本人確認書類(写)添付台紙」によると

・マイナンバーカード表裏のコピー
あるいは
・通知カードのコピー+免許証等のコピー

の提出が必要なようです。
一方税理士が代理で申告書を提出する場合、上記
台紙には記載がなく、私がこの仕事に就いて以来
欠かさずに購入している「平成28年分所得税確定
申告の手引≪平成29年3月申告用≫」(税務研究
会)にも説明の記載がありません。
しかし「週刊税務通信3442(平成29年1月23日)」の
24ページ以降に政府税調に関係している税理士会
役員の方の説明記事があり、そこには「税理士が
個人番号を提供する場合」として

・税理士の身元確認~税理士証票のコピー
・納税者本人の番号確認~マイナンバーカードの
裏面コピー又は通知カードのコピー

との記載があります。
ただ私が不勉強なのか、なぜ上記でOKなのかその
理由がわかりません。
また書店、アマゾン等で探してもこの辺りを明確に
説明している書籍を見つけられません。
今後継続していく制度なので、時間をかけて学習を
進め自らの理解を深めまたここに記載したいと思い
ます。









29/01/24 調査通知

大変お恥ずかしい話ですが、平成28年度税制改正
における国税通則法の具体的内容について最近に
なり知りました。
確かに税務六法(28年版)を見ると、国税通則法65
条の次に小さな活字で「平成29年1月1日から本条は
次のように改まる」との記載があります。
その具体的内容は、従前からある税務調査に際し
ての「事前通知」の一部項目からなる「調査通知」を
新たに設けそれが加算税賦課のトリガーになるとい
うものです。
国税通則法65条5項にある調査通知の項目は

・実地調査を行う旨
・調査対象期間
・調査対象税目

の3点です。
改正前、事前通知には調査開始日時等が含まれて
いるため、日程調整をしている間に修正申告書を提
出することで、加算税賦課を逃れるケースがあった
模様です。
上記改正により調査通知が設けられたことで、この
ような加算税賦課の回避が封じされることになりま
す。









29/01/11 医療費控除

平成29年度税制改正で医療費控除制度について
見直しが行われました。
その内容は従来の領収書の添付等ではなく、明細
書の提出が必要となるというものです。
またこの明細書については、従来の納税者が作成
するもののほか、医療保険者から交付を受けた医
療費通知書も使えます。
この点まだ明らかではありませんが、マイナンバー
を利用する制度が新設されるものと思われます。
なお従来のような領収書添付等は不要となります
が、申告期限等から5年間は提示・提出を求められ
ることがあるので、保存はやはり必要です。
また、セルフメディケーション税制では領収書の保
存は必須ですから、結局領収書は全部取っておく
というのが納税者の対応になると考えます。









28/12/01 株式の評価

現在まさに行われている平成29年度税制改正の
議論の中で複数の観点からの株式評価が取上げ
られている模様です。
ひとつは上場株式等の相続税評価の見直しです。
これは現状上場株式の相続税評価は100%ですが
相続時点、申告時点等その後の価格の推移に不
確実性があることから見直しが求められていました。
複数のメディアによりますと上記見直しは見送りに
なったようです。
もうひとつ検討されているようなのが、取引相場の
ない株式の評価です。
これは理論的には正解のない問題とも言うべきも
ので、歴史的推移を見ても様々な変遷を経て現在
に至っています。
現在の算定方法の概略は

・原則的評価方式としての類似業種比準方式、純
資産価額方式及びその併用方式
・特例的評価方式としての配当還元方式

があります。
このように書くと非常に簡単なようですが、理論的
正当性の評価は極めて困難で、また実務的にも
その局面ごとにどの方式をどのように用いれば
課税当局から認められるのかが不明確で私たち
税理士にとっては厄介な問題です。
納税者及び実務家にとって予測可能性が十分担保
されるような改正が望まれます。









28/10/24 平成29年度税制改正大綱は?

各種マスコミに今年の税制改正の見通し及び
税制改正大綱のスケジュール予測が取り上げ
られ始めました
予想される改正内容としては

・配偶者控除の見直し
・研究開発税制の拡充
・タワーマンションに係る課税の見直し(固定資
産税)

等が挙げられています
また一部新聞等では「相続税逃れの海外移住
に網 居住5年以上にも課税」と相続税の改正
が検討されているとの報道もあります
自民党税制調査会のスケジュール及び今年の
暦から推定して、平成29年度税制改正大綱は
12月8日(木)か12月9日(金)辺りではないかと
のことです
いずれにしても今後の自民党、財務省の動向
及び各種報道に注意を払う必要があるでしょう









28/09/15 平成29年度税制改正の見通し

昨日財務省主税局長の話を聞く機会がありました
少し前に政府税調での議論が開始され、各新聞等
には配偶者控除の見直し、基礎控除の見直し等が
掲載されています
当然そういう段階ですから主税局長も明確には話
をしませんが、いくつか感じた点があります
まず今回想定している所得税の改正は税収中立、
すなわち所得税収が変わらないような形のものに
なるとのことです
そう考えると、新聞等にあるように基礎控除を所得
控除から税額控除にするという方向性は大いにあ
りえそうです
すなわち低所得者層を減税し、富裕層を増税する
という方向性です
また消費税率アップという方向性の中で、所得税を
逆進性緩和の手段として捉えた場合、やはり基礎
控除の税額控除化は十分想定されるでしょう
なお配偶者控除の議論は歴史があり、夫婦控除等
色々なことが言われていますがまだ議論は収斂して
いないのではないでしょうか
今後は経済産業省の研究開発税制拡充に代表
される各省庁の税制改正要望を分析しつつ、ど
のような議論がなされていくかをしっかりと見守る
必要があります









28/08/22 スキャナ保存要件の改正

平成28年度税制改正により、いわゆるスキャナ保存
要件の一部が改正されました。
その内容としては、以下の通りです。

・スキャナについて「原稿台と一体型に限る」という要
件の廃止
・領収書等について、受領等後に署名の上、3日以内
にタイムスタンプを付す、またA4以下の場合は大きさ
に関する情報の保存が不要

これらにより、例えば受領した領収書を社外でスマホ
で読み取ることが可能になりました。
更には以下のような小規模事業者の特例が創設され
ました。
すなわち、保存義務者はいわゆる適正事務処理要件
(①相互牽制、②定期的チェック、③再発防止策)
に関して、事務手続等を整備し、これらに基づき事務
処理を行う必要がありますが、保存義務者が小規模
企業者の場合で、②の「定期的チェック」を税務代理
人が行うときは、①の「相互牽制」が不要となります。
上記を踏まえれば、一般的中小企業が改正後のス
キャナ保存をしようとした場合、顧問税理士と十分に
相談する必要があるでしょう。
また改正前の承認を受けた企業者が改正後の要件
での保存を行うには、新たに「申請書」を提出し承認
を受ける必要があります。
なおこの改正による申請書の受付は平成28年9月30
日からで、スキャナ保存しようとする日の3か月前の
前日までに「申請書」を提出する必要があります。
したがって平成29年1月1日から改正後の要件でス
キャナ保存しようとする場合、平成28年9月30日その
日に申請書を提出する必要があることになり注意が
必要です。









28/07/27 法人税基本通達等の改正

去る6月28日付で国税庁から「法人税基本通達等の
一部改正について(法令解釈通達)」が公表されまし
た。その主な内容の内、私の興味を惹いたのは以下
の諸点です。

・利益連動給与算定の基礎となる利益の状況を示す
指標には、売上、株価、配当、キャッシュフロー等は
該当しない

・上記同様利益の状況を示す指標には、利益の額に
費用又は収益の額を加減算して得た指標も含まれる

・BEPS関連で「国別報告事項」の提供が義務付けら
れる連結総収入金額1,000億円以上の場合の総収入
金額には、売上高のほか受取利息、有価証券利息、
受取配当金、有価証券売却益、為替差益、引当金戻
入益、持分法投資利益、固定資産売却益、負ののれ
ん発生益等も含まれる

・中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の
特例に関して、対象法人が常時使用する従業員数
1,000人以下の法人に限定されたが、その判定時期
について少額減価償却資産取得等及び事業供用日
の現況での判定が原則だが、期末時も認める









28/07/05 医療費控除の特例

平成28年度税制改正で、検診等及び予防接種を
受けている個人を対象として、いわゆるスイッチ
OTC医薬品の購入費用について医療費控除の
特例が創設されました。
ここで何がスイッチOTC医薬品に該当するかが
問題となりますが、その具体的範囲について厚生
労働省のサイトで28年6月17日時点での対象品目
一覧が公表されました。
PDF43ページ、1,492品目に渡ります。
なかなか紛らわしい内容で、私もサッカーをして
いた頃よく使った久光製薬のエアーサロンパスに
ついて見ると、「エアーサロンパスDX」は一覧に
あるのに対して「エアーサロンパスEX」はないよ
うです。
この一覧は今後必要に応じ2ヶ月に一度更新され
るとありますが、来年の確定申告時に対象か否か
をどうやって判定するのか、今後の対応が待たれ
るところです。
領収書と一覧表とを照合しなくてはならないとした
ら、それだけで膨大な作業になり、現実的には対応
不能かもしれないからです。









28/06/03 消費税率の引上げ延期

6月1日の安倍首相記者会見により、消費税率の
10%への引上げが平成31年10月1日まで2年半
延期されることが明らかになりました。
これまで予定されていたスケジュールでは

①28/10/1→経過措置対象期間入り
②29/4/1→税率10%+軽減税率(区分記載請求書
等保存方式)開始
③31/4/1→適格請求書発行事業者登録申請受付
④33/4/1→インボイス(適格請求書等保存方式)導入

となっていました。
これらの内①と②は2年半後ろずれすることになり
ます。
しかし④については当初の予定通りではないかとの
憶測もあるようです。
詳細は秋の臨時国会で審議される見通しであり、今後
の動向を注視する必要があります。
また以下の項目についても10%への引上げ延期に合
わせて影響が及ぶと考えられます。

・直系尊属からの住宅取得資金贈与特例
・車体課税
・住宅ローン控除の適用期限

今年は通常の税制改正のタイミングの前から国会
審議の動向から目を離せそうにありません。









28/04/25 新たな国税不服申立制度

行政不服審査法等の改正に伴う国税通則法の改正に
より、新たな国税不服申立制度が平成28年4月1日から
始まっています。
新たな制度では

・「再調査の請求」を経ないで直接審査請求が可能
・不服申立期間の延長(2→3ヶ月へ)
・原処分庁に対して質問権の行使が可能

等の変更がありました。
特に実務的に大きな変更としては、審査請求に関する
証拠書類のコピーが可能となったことがあります。
従前は閲覧書類のコピーが不可だったため、手書きで
書き写すことが必要でした。
新制度では、証拠書類等だけではなく、審判官が職権
で集めた証拠書類等の閲覧、コピーも可能となりました。
また、証拠書類等の閲覧に際し、国税不服審判所の
職員に申し出ることにより、デジカメ等による撮影も可能
となったようです。
これは実務家にとって大きなメリットとなると思われます。
ただできれば税務調査段階でけりをつけ、更正は受けず
にすませたいものです。









28/03/22 財産債務調書

今年は例年以上に確定申告に手間取り更新が
遅くなりました
臨時というか単発の譲渡が2件あり、ともに東京
中心部での大きな土地売却で、確認等を繰り返し
たため時間を要しました
さて今回の申告から従来の財産債務明細書が
財産債務調書へ変更されました
何分初めてのことであり私自身正直十分に理解
しきれていないのですが、従来に比してかなり面倒
になったという印象があります
まず入り口の段階で、従来は所得基準のみだった
のに対して、今回からは財産価額の基準が追加
されました
したがってどのような財産をどのように評価するかが
問題となります
評価ということになれば特に問題となるのは土地と
非上場有価証券でしょう
土地は固定資産税評価額や路線価(=財産評価
基本通達)によればよいようです
非上場有価証券は簿価純資産で大丈夫なようです
上記を前提にすると、手間と時間をかければ作成
できないことはない気がします
ただ個人の場合、法人と異なり帳簿がないのでどの
ように網羅性を確保するかが問題となりそうです
また一番最初に作成する際には非常に手間と時間
を要することは間違いないと思われます
なお期限後の提出であっても、更正等を予知してな
されたものでないときは、期限内提出とみなされます
さらに提出後に記載内容に誤りや記載漏れがあった
場合には、期限後であっても再度提出することにより
訂正可能とされています
今回の各申告結果に対して、今後課税当局が財産
債務調書に関してどのような内容の問合せをしてくる
のか、注意深く推移を見守る必要がありそうです









28/01/14 平成28年度税制改正④

昨日(=28/1/13)、財務省主税局長の話しを聞く機会が
ありました。
28年税制改正について突っ込んだ話が聞けるかと期待
していたのですが、あまり詳細には立ち入らずやや残念
でした。
そんな中でも気になった点を以下順不同で列挙します。

・今後の税制改正はデフレ対策的視点から構造改革的
視点へと移っていく

・法人税率引下げに関しては財政事情等考慮すれば
ネット減税はしない

・法人税改正では稼ぐ企業を応援する施策が多くなる

・今回の減価償却の見直し(=建物附属設備、構築物
の定額法一本化)に際しては機械装置も検討されたが
見送った

・消費税率アップに向けてはまず給付か軽減税率かと
いう議論があった。それぞれ一長一短ある中で、当初
の財務省案(=マイナンバーカードを使ったもの!)は
いいとこどりをしようとしたが、結局給付の前提となる
安定的所得捕捉への不安等があり軽減税率の採用と
なった

・軽減税率対象の問題で、例えば外食に該当するか
否か等限界事例は必ずあると認識しているので、現
在作成中の法律、政省令に可能な限りその点を記載
するつもりである

・既に29年改正に向けて所得税分野の議論を開始し
ている。その際の視点は①人口構造の変化、②家
族の変化、③働き方の変化、④家計・再分配の変
化、の4つである。また社会保険料を含めての特に
若年層の負担をどう考えるかは大きな問題である
と認識している









27/12/07 軽減税率の行方他

平成28年度税制改正大綱の発表が近づく中、各種
報道等を見る限り軽減税率の行方は現時点では未
確定の模様です。
現状では

①生鮮食品
②生鮮+加工食品(菓子・飲料除く)
③生鮮+加工食品(酒・外食除く)
④酒除く全ての飲食料品

という区分が想定される中、①と③とを押す勢力
が綱引きをしているようです。
税の現場で仕事をする立場から言えば、①でもその
区分は相当に不明確であり、それ以外ともなれば大
混乱は不可避と考えます。
いずれにしても何らかの範囲での軽減税率採用は
既定路線のようですので、今後実務家としては苦労
を強いられそうです。
一方消費税率アップと軽減税率の議論の中で、益税
批判回避のためにインボイス制度の導入が不可避で
あるとの方向になっています。
しかし平成29年4月時点でのインボイス制度導入は
実務的事務的に困難との認識から

現行の請求書等保存方式→区分記載請求書等保存
方式→「適格請求書」等保存方式(インボイス制度)

と段階を踏むことが想定されています。
平成29年4月時点では、請求書等への記載は最小限
とし、「軽減税率対象品目についてはその旨」及び「軽
減税率対象と標準税率対象のそれぞれの取引金額」
を記載すればよいこととされる模様です。
ただ上記内容を現実の請求書等の記載に反映するに
は、当然のことながらシステム的対応が必要となるた
め、今後事務的には慎重な検討を要すると思います。
また2期前の課税売上高が5千万円以下(=簡易課税
と同じ)の事業者については、売上について特例計算
(3方法)が認められるようです。
その3方法とは

ア)簡易課税の適用を受けない小売り事業者及び卸売
事業者→課税仕入総額に占める軽減税率対象売上に
係る課税仕入額の割合を売上高に乗じて、軽減税率
対象の売上高を算出
イ)上記ア)以外の事業者→課税期間中の通常の事業
を行う営業日の連続した10日間における売上高に占め
る軽減税率対象の売上高の割合を当該課税期間中の
売上高に乗じて、軽減税率対象の売上高を算出
ウ)主として軽減税率対象品目の販売を行う小売事業
者であって、上記ア)又はイ)の計算が難しい場合は、
100分の50を当該課税期間中の売上高に乗じて、軽減
税率対象の売上高を算出

現状でもある意味消費税法は実務的に最も複雑であり
税理士損害賠償の統計を見ても消費税が最大の対象
となっています。
それに加えて上記のような軽減税率の導入ですから、
企業の事務負担増加はもちろんのこと、私たち実務家
もこれまで以上に消費税法の難しさに直面することは
避けられそうにありません。









27/10/30 平成28年度税制改正③他

例年通りのスケジュールで税制改正のセミナーの
開催が発表されつつあります。
ということは今年は通常通り12月初旬から中旬に
大綱の公表があるということでしょうか。
先日財務省OBの方の話を聞きました。28年改正
の課題というような内容でした。
その方の予測では、今年の改正は
・消費税軽減税率の制度設計
・法人税率引下げの加速
の2点が中心ではないかとのことでした。
後者の税率引下げは、当然のことながら財源手当
が必要となります。それは減価償却制度の見直し
(ということは定額法への一本化?)と、外形標準
課税の更なる見直しによるのでは、との話でした。
軽減税率の制度設計は、まさに現在議論が行われ
ていますが、大きく分けて
・範囲、対象の問題
・事務処理方法
という2点の検討が必要です。
事務処理方法については時間があまりないという
点も踏まえ、ある程度簡略な方法の採用を考えて
いるようです。
範囲、対象については財源やわかりやすさ、また
痛税感への配慮、さらに逆進性等々考慮すべき
側面が多く簡単には行きそうもありません。
今後の議論の推移を注意深く見守りたいと考え
ます。
最後に追加でタワマン節税について記載します。
10月27日の政府税調においてある委員からタワマン
節税について通達等を見直すべきでは、との発言
があったようです。
これに対し国税庁は「今後も、適正な課税の観点
から財産評価基本通達6項の運用を行いたいと
考えております」との回答があった模様です。
したがって極端に相続税対策に偏ったケース(例え
ば相続発生直前のタワマン購入等)等については
今後要注意かもしれません。









27/10/2 平成28年度税制改正②

ここ半月ほどの間に、現役、OB、複数の国税関係
者の話を聞きました。
その中で自分なりに納得のいく方向性について以下
記載します。
ただあくまでも予測ですので、今後随時修正すると
いう前提のものです。

・軽減税率の具体的内容
これは非常に予測が難しいと思われますが、税制
改革法7条を考慮すれば、平成29年4月の10%へ
の変更時点では具体的内容は決まらず簡素な給付
措置が継続しているのではないでしょうか。
ではその後決まるであろう具体的内容ですが、財源
を考慮すれば財務省が提示した「日本型軽減税率
制度」か生鮮食料品を対象にした軽減税率(いわゆ
る第2案)か、いずれかしかないと思われます。

・配偶者控除の見直し
これは政府税調での議論はかなり進んでいるので
本来28年改正に入りそうなものですが、来年参議院
選挙があるので見直しはそれ以降になりそうです。
ここには2つの議論があり、例えば移転的基礎控除
に変更するというもの、もうひとつはそもそも所得控
除か税額控除か、というものです。

・法人税実効税率の引下げ
財源としては租税特別措置の更なる見直し、あるい
は減価償却の見直し(例:定額法への一本化)等が
想定されるようです。また表面税率引下げに拘れば
更なる外形標準課税の拡大もあるかもしれません。

・金融所得課税の強化
これは少し先の話かと思いますが、所得が非常に
大きくなると税負担率が下がるということで問題に
なった点です。
これは所得が大きくなると金融所得(利子、配当等)
が大きくなり、その税率が20%の分離課税のため、
上記のように税負担率が下がるという現象が発生
します。
どのような変更がなされるかは難しいところですが
最も単純に税率20%を引上げるということもあるか
もしれません。









27/8/31 平成28年度税制改正①

経済産業省からの税制改正要望が8月25日付
で発表され、私たち実務家の平成28年度税制
改正へ向けての検討がスタートしました。
各税務専門誌等にも取材に基づく内容が取り
上げられつつあります。
現状予測される平成28年度税制改正の主たる
内容は以下の通りです。

・法人実効税率の引下げ
方向性はまさにこの通りで、統計数値的には
OECDやアジア諸国に比して高い実効税率の
引下げは中期的課題と思われます。
ただ財務省は税収中立を要望しているようで、
課税ベースの見直しがどう行われるかを注視
する必要があるのではないでしょうか。

・役員給与等に係る税制の整備
上場企業等を対象に、現状の利益連動給与に
代え多様な業績連動報酬や株式報酬の導入促
進を図ることが想定されています。
しかしこれは法人税だけではなく所得税等とも
関係する内容なので技術論的にも難しいと思わ
れ、簡単ではないなというのが個人的印象です。

・その他
大企業も使える接待飲食費50%損金の制度は廃
止の模様です。
また太陽光発電設備がグリーン投資減税の対象
設備から外れる方向のようで、これから投資を検
討している場合には改正の動向に留意する必要
があります。









27/7/21 一般社団法人等を利用した節税策への疑問

ここ数年、一般社団法人等を利用した節税策の
話をよく耳にします。
私自身複数の同業者のセミナーに参加し、机上
の理論はある程度理解しているつもりです。
例えばその同業者のうちの一人の方は、資産税
専門の大手税理士法人所属で、このテーマにつ
いて様々なところでセミナーを開き、また税務系
出版社から一般社団法人等についての書籍も
出されています。
この仕組みは大まかに言えば
①一般社団法人等を設立
②オーナーから一般社団法人等への同族株式
譲渡
③一般社団法人等は配当等により株式買取資
金を返済
④相続が発生しても一般社団法人等は持分が
ないので、同法人が所有する同族株式は相続税
の課税対象外となる
というものです。
上記②の段階で約20%の譲渡所得税等を支払う
ことと引き換えに、相続税がなくなるというものです。
理論上の話としてはわからないことはないのです
が、上記のような形式をとることにより、一般社団
法人等が取得した同族株式が永久に相続税の対
象からはずれるという点が、どうも話がうま過ぎる
気がしてひっかかっていました。
そうしたところ、最近になって国税OBの重鎮の方
々が相次いで雑誌にこの節税策への警告を寄稿
されました。
川田剛税理士は税経通信5月号に下記のように書
いています。
「そもそも、このようなスキームに合理性があるのか
否か」「それらの法人がオーナー又はその相続人等
によって支配されているとみなされるリスクが高い」
「当局の後出しじゃんけん方式により規制措置を導
入することも考えられる」と否定的な見解を並べてい
ます。
そして最後には、「法令改正等に至らなくても、現行
通達の下でも、一般社団法人・財団法人を利用した
租税回避行為に対する規制は可能である」「行き過
ぎた相続税回避策や贈与税回避策があれば、それ
に対する当局の対応策は必ずあると考えるべきで
ある。」「最近見られる一般社団法人・財団法人を
利用した行き過ぎた租税回避行為の横行に対して
は、改めて注意を喚起しておきたい」とあります。
また品川芳宣筑波大学名誉教授はT&Aマスター
2015.6.8の判例評釈の中で、「なお、本判決は本件
13社を実質的にX1らの同族関係者であると認定し
たのであるが、このような認定が可能であれば、近
年もてはやされている一般社団法人等を利用した
節税策にも影響を及ぼすものと考えられる」という
ある種の警告を発しています。
いずれにしても実務家としては十分注意する必要が
あるのではないでしょうか。









27/6/9 企業の節税策に報告義務?

去る5月下旬の日本経済新聞の記事に「企業
の節税策に報告義務 政府検討、税逃れ防止
へ罰金も」という見出しの記事が出ました
それによると「政府が税理士に対し、企業に
提供している節税策の報告を2017年度にも
義務づける検討に入った。」とのことです。
私は一読して、税理士である自分が課税当局
へ報告を義務づけられる節税策の定義は何で
あろうかと考えました。
調べてみるとこの記事のもとはBEPSの『行動
計画12(タックスプランニングの報告義務)』か
ら来ているようです。
この行動計画12では、アグレッシブ・タックスプ
ランニングの開示制度が検討されています。
ここで最大のポイントは上記にも書いたように
何が報告義務の対象になるかという点です。
OECDのディスカッションペーパーによれば

・利用者に対して税務スキームに関する守秘義
務を課しているもの
・報酬体系がその税務スキームにより得られる
タックスメリットを加味した割増または成功報酬
となっているもの
・租税回避スキームとして一般的に認識されてい
る欠損金の利用や所得移転などの個別の取引
を含む税務スキーム

が例示されています。
現時点では検討の段階のようですが、今後とも
BEPSの議論には十分注意を払っておく必要が
ありそうです。









27/5/12 グループ内取引への課税

先月の日本経済新聞に「グループ内取引 課税
拡大」の見出しで、「増・減資や出向社員の人件
費」「国税、利益移転調査厳しく」という記事が掲
載されました
その記事によれば、海外取引での申告漏れ事例
等の中で最も多いのは寄附金(60%)となってい
ます
私のように中小企業の税務を日々担当している
者の場合、増減資や出向はあまり関係しない気
がしますが、出張旅費もとなりますと無関係とは
言えません
特に100%の親子関係ならグループ法人税制の
適用により寄附金の問題は起こりませんが、そ
うでないケースでは要注意です
例えば100%ではない海外親会社と日本子会社
との間での行き来を想定した場合、その際の出張
旅費の負担関係については深く意識していない
場合も多いかと思います
出向の場合は法人税基本通達9-2-47(出向者に
対する給与の較差補填)というような規定があり
ますが、出張旅費についてはありません
従って上記のような場合、原理原則に立ち返り、
「誰から求められた出張なのか」「出張先で何を
したのか」「それは誰のためなのか」等々を明確
に記録しておき、その内容に基づいて費用の負担
関係を決める必要があります
海外との取引ですと移転価格税制がまず思い
浮かぶかもしれませんが、上記寄附金課税も
要注意でしょう









27/3/26 マイナンバー制度への対応

各種税務雑誌や国税庁を含むお役所のHP等でも
マイナンバー制度(=社会保障・税番号制度)への
対応に関する情報が大量に発信されています
私自身まだその把握が極めて不十分な状況ですが
少し調べただけでも気付く点が多々あるため以下
記載してみます
まず驚いたのが、税理士自身の問題として、例えば
給与計算等を受託し、当然ソフトウエアを使って計算
するわけですが、そのソフトの保守サービスに加入
している場合やソフト自体がクラウド上のものである
場合、関与先から事前に再委託の許諾を得る必要
があるようです
クラウドソフトは必ずしも大きく普及とまではいって
いないかと思いますが、給与計算ソフトは毎年改正
があるため保守に加入せず使用している税理士は
ほぼ皆無かと思います
その場合に事前の許諾となれば、関与先とどのよう
なやり取りをすべきか研究しておく必要があります
少なくとも至急ソフトウエアを提供している事業者に
再委託との関係を確認する必要があります
次に関与先の問題として、従業員等の個人番号の
提供を受ける場合があります
給与支払い等に関して会社が従業員等から情報
提供を受ける場合、原則として2つの方法があるよ
うです
①通知カード(番号確認)及び運転免許証、健康
保険被保険者証等(身元【実存】確認)
②個人番号カード(番号確認と身元【実存】確認)
ここで通知カードとは、本人の氏名、住所、生年月
日、性別、個人番号が記載されたものです
個人番号カードとは、本人が市区町村に交付申請
し、通知カードと引き換えに交付を受けるもので、上
記通知カード情報に加え、本人の写真が表示され
るものです
初期段階を想定すれば①になると思われますが
その場合でも会社は本人から免許証等の提示を
受け確認作業をすることになります
そう考えただけでも面倒ですが、更に上記会社の
確認作業について誤り等があった場合の責任等
を考えると訳がわからなくなります
今後実施に向けて私自身職業専門家として相当
研究する必要があると思わずにはいられません









27/2/4 買換え特例の改正の内容と疑問点

平成27年度税制改正の中身のひとつに資産
課税部分でいわゆる9号買換え特例の延長、
縮減があります
これは長期所有の土地、建物等から国内に
ある土地、建物、機械装置等への買換えに
ついて圧縮記帳を認めるというものです
従来はこの圧縮記帳による課税の繰延べ割合
が80%でしたが、地方から特定地域(東京23区)
への買換えは70%、地方から大都市等(東京圏、
中部圏、近畿圏)への買換えは75%に縮減され
るという改正内容になっています
国土交通省資料等を見ると上記の2つの縮減
以外は全て現行通り存置となっていますが、この
表現が例えば23区から23区への買換えについて
80%を意味しているのかはっきりしません
今後出る税制改正法案の文言を確認する必要
があると思われます








26/12/29 明日税制改正大綱発表?

新聞及び各種報道によれば明日平成27年度税制
改正大綱が発表されるようです。
それに伴い新聞、専門誌等でその内容が明らかに
なりつつあります。
ただ大まかな項目的なもののみ判明し、法律案等
まで出ないとその制度設計がよくわからないものも
あります。
大きな変更としては例えば下記のようなものがある
とされています。

・外形標準課税の強化とそれに伴う激変緩和措置
・繰越欠損金の控除割合(大企業)を現行の80%か
ら27・28年度は65%、29年度以降は50%に、繰越
控除期間は10年間(=会社法の帳簿保存期間)に
延長
・出国時課税の創設、すなわちキャピタルゲインが
非課税の国に移住することによる譲渡所得課税の
回避を防止するため、出国時において未実現のキャ
ピタルゲインに課税する措置で、担保の提供及び
納税管理人の届出を要件に納税猶予

等があります。
上記以外にもNISAの拡充、住宅資金の贈与税非
課税措置の大幅拡充等細かく見ていけば色々な
項目があると思われます。
いずれにしましてもまずは明日の大綱で内容という
か税制改正の概要を確認し、そこから27年4月1日
に向け法律案の精査等を進めていくことになります。
年度末まで気が抜けません!








 26/11/21 解散と27年度税制改正

今日平成26年12月21日、衆議院が解散されます。
合わせて消費税率の10%への変更を、当初の27年
10月から1年半先送りし29年4月とすることも発表され
ました。なお、この29年4月は基本的に延長されること
はないようです。
消費税に関しては与党税制協議会で「軽減税率制度
については、関係事業者を含む国民の理解を得た上
で、税率10%時に導入します。2017年度からの導入
を目指して、対象品目、区分経理、安定財源等につい
て早急に具体的検討を進めます」と決定されました。
相変わらず表現として「10%時に」「導入を目指して」
なので時期ははっきりしませんが、10%への変更時期
が延びたことにより軽減税率の検討が本格化するこ
とは間違いなさそうです。
税制大綱は一部情報によりますと27年1月8日(木)
とのことであり、少なくとも選挙の影響で例年の12月
下旬よりは後ろにずれ込むことは不可避と思われ
ます。
加えて上記軽減税率に関して27年前半に軽減税率
単独の税制改正大綱を策定する必要があるとの話
も与党内から出ているようです。
また消費税率アップが先送りされたことにより、財源
が当初想定より不足しますので、その影響が27年度
改正全般にあることは必至です。
いずれにしてもあと1ヶ月半程度の間には発表される
であろう27年度税制改正大綱について十分注視する
ことが必要でしょう。








 26/10/14 平成27年度税制改正に向けての議論

先週から与党内で平成27年度税制改正に向けての
議論が開始されました。
まず検討対象となったのは、7・8月にヒアリングを
実施した軽減税率導入の是非についてです。
ヒアリング結果を見る限りでは軽減税率導入に否定
的な意見が多いようです。
理由としては
・線引きの不明確さ
・減収分を補てんする財源の問題
・区分経理等事務負担増加への懸念
等があげられています。
ただ自民党は軽減税率導入と10%への引上げとを
リンクさせないとも言っていますので、今後の議論に
注意が必要です。
特に27年10月から10%に引上げと仮定すると、その
税率アップが予算編成とも絡んでくるので、従来年内
に引上げの可否を決定と言ってきましたが、前倒し
決定要求もあるようです。
いずれにしても消費税率の問題、法人税率引き下げ
に伴う問題、これら2点を中心に27年改正の議論は
進んでいくものと思われます。
最近の税制改正議論は従来の方式にとらわれない
面がありますので、開始した議論を注意深く見てい
く必要があると考えます。








 26/9/18 平成27年税制改正の見通し

昨日(=9/17)財務省主税局長と総務省自治税務
局長の話を聞く機会がありました
日本が直面する財政、経済、税制の現状と課題に
ついて様々な観点からの情報を得ることができた
気がします
それらの中で、これから本格的検討が始まる税制
改正についての言及がありました
閣議決定、与党税調、政府税調等から様々な情報
が発信されていますが、昨日の話を踏まえ、以下
私見を述べたいと考えます
まず日本の動かし難い現状として、高齢者に対して
労働人口の比率が低下しています
その中で社会保障制度を支えるには、消費増税に
代表される広く薄い負担が不可避の状況です
この広く薄くという観点を法人税、地方税、それぞれ
の観点から見るとどうなるでしょうか
まず法人税から見ると、諸外国と比して日本は極端
に欠損法人の割合が高くなっています
同時に法人実効税率の引下げは国際公約になって
います
ここから想定されるのは欠損金繰越控除制度の
見直しと課税ベースの拡大(受取配当益金不算入
制度の見直し、減価償却の定額法への一本化、
地方税の損金算入の見直し等)です
一方地方税から見る広く薄くは外形標準課税の範囲
拡大です
現行の資本金基準1億超だと法人数では全体の1.0
%しかその対象になっていません
どのような形で範囲を拡大するかは現状不明ですが
総務省としては複数の案を作成し、政治にその決定
を委ねているという話でした
消費税率アップ、欠損金繰越控除制度の見直し、
外形標準課税の対象法人拡大等、広く薄くという
ことは赤字法人にとって非常に厳しい資金繰りに
なることが容易に予想されます
企業経営者としては是が非でも黒字にしなければ
ならないということを強く再確認する必要があるの
ではないでしょうか








 26/8/20 行政指導とは?

国税通則法改正により、税務調査に際しての課税
当局側の手間が大きく増加したため、今後は調査
ではなく行政指導が増えるのではないかと言われて
います
情報公開により明らかになった当局の内部文書に
よりますと

「調査とは、国税に関する法律の規定に基づき、特定
の納税義務者の課税標準又は税額等を認定する目的
その他国税に関する法律に基づく処分を行う目的で
当該職員が行う一連の行為をいう」

「行政指導とは、当該職員が行う行為であって、特定
の納税義務者の課税標準等又は税額等を認定する
目的で行う行為に至らないもの」

とされています
何とも曖昧な規定振りで納税者としては困ってしまう
のではないでしょうか
ただ当該内部文書で、接触の最初の段階で「調査」か
「行政指導」かを明示する必要があるとされています
したがって納税者としてはこの点に十分注意しておく
べきでしょう
実務上は当該文書に「税務代理人に対する行政指導」
という項目があるので、納税者直接ということはあまり
ないかもしれません
したがって万一納税者直接に文書も含め行政指導と
しての問合せ等があった場合は、その前提は任意の
協力なので、あわてずに税務代理人である顧問税理士
に連絡、相談するということを確認しておいて下さい







26/7/18 軽減税率導入の是非

現在、消費税率10%時の軽減税率の導入につい
て検討が開始されています。
経団連、日税連等各種団体のヒアリングが行わ
れているとのことです。
まず経団連は単一税率維持を主張しています。
その理由としては
①複数税率は社会保障制度の持続可能性を損
なう
②対象品目の線引きが不明確で、国民・事業者
に大きな混乱を招く
③新たに区分経理の事務が発生し、大きく事務
負担が増加する

また日税連も「軽減税率は未来永劫入れるべき
ではないと思っている」と発言しているようです。
実務家の立場からは上記②、③は非常に気に
なるポイントです。
漠然と考えてもかならず線引きに伴う限界事例が
出てくることは不可避です。
よくヨーロッパの事例として挙げられる食料品は
軽減税率、外食は通常税率のパターンです。
ファストフード店でテイクアウトは軽減税率、イート
インは通常税率、そのためテイクアウトで購入して
店内で袋から出して食べているという事例です。
税制がこのように消費者行動に影響を与えるの
は好ましくありません。
加えて現状消費税法が要求する経理システムで
は、事業者が一義的に適用税率を判断すること
は困難で、その判定に相当な労力を必要とする
ことが推測されます。
そう考えると、10%の段階での軽減税率導入は
色々な意味で時期尚早であり、少なくとも消費税
法をもっと整備した上での導入是非検討とすべき
ではないでしょうか。







26/6/11 消費税率10%に向けて

27年10月に予定されている消費税率10%への
改定に向けて、政府与党内での議論が活発化
しています。
先日軽減税率対象としての飲食料品の線引き
例が論点として提示されました。

①全ての飲食料品
②酒を除く全ての飲食料品
③酒、外食を除く全ての飲食料品
④酒、外食、菓子類を除く全ての飲食料品
⑤酒、外食、菓子類、飲料を除く全ての飲食料品
⑥酒、外食、菓子類、飲料、その他の加工食品を
除く全ての飲食料品(≒生鮮食品)
⑦米、みそ、しょうゆ
⑧精米

上記を見て少し考えればわかるように、どの区分
を採用するにしてもその線引きは極めて曖昧とい
うか実務上の困難を伴うことは不可避です。
飲食料品とは何か、菓子類とは何か、外食とは
何か等々実務家としては採用して欲しくない定義
ばかりです。
加えて事業者としての区分経理のための仕組み
(案)も提示されています。

(A案)区分経理に対応した請求書等保存方式
(B案)A案に売手の請求書交付義務等を追加した
方式
(C案)事業者番号及び請求書番号を付さない
税額別記請求書方式
(D案)EU型インボイス方式

事業者の立場では、まず軽減税率対象を区分
することに相当の手間を要するものと推測され
ます。加えて、現状2税率(5%、8%)混在の状態
が3税率(5%、8%、10%)混在となりその場合の
請求書等の処理の話なので、どう転んでも現状
より手間のかかる話になります。
税負担を課された上に事務処理の手間も発生
するのですから事業者としては辛いところですが
今後の議論の推移に注意を払い、どの区分、方式
が採用されても会社経理上対応できるような心の
準備をしておくことはリスクヘッジの観点から必須
と思われます。







26/5/19  (続)法人実効税率引下げの議論

政府税制調査会での議論が進み、法人実効
税率引下げに関して様々な論点が出てきまし
た。
基本的に税率引下げありきなので、税収中立で
税率を引下げるために課税ベース拡大に議論
が集中している気がします。

・欠損金繰越控除制度の長期間化
・受取配当益金不算入制度の見直し
・減価償却の定額法への統一
・外形標準課税の範囲拡大
・法人住民税均等割の増額
・事業税、固定資産税の損金算入措置の廃止
・中小企業の基準の引下げ
・軽減税率(中小企業の800万以下の所得に対
してものも)の必要性再検討

上記論点は大半の中小企業に影響を与える
ものであり、今後の議論には十分注意を払う
必要があると思われます。特に欠損法人につ
いては、税率引下げのインパクトより上記課税
ベース拡大の影響の方が大きいのではないか
と感じます。
いつも間にか税制改正の議論が通年化しつつ
あり、今後の税制改正の方向性を常に注視し
企業行動を考える必要がありそうです。






26/4/14  税務調査手続の改正

ご存知の方も多いかと思いますが、25年1月か
ら国税通則法が改正され税務調査手続が大き
く変わりました。
ただそこで決められた規定の通り実践しようと
すると実務上うまくいかない点があり、26年改正
で再度国税通則法が改正され、それに関する
通達等が去る4月9日発遣されました。
その内容は税務調査の事前通知に関するもの
です。
25年1月以前は税務代理人である税理士に対し
まず税務署から連絡があり、調査日程等の調整
が行われました。一方25年1月以降は原則まず
納税者本人のもとに電話がいき、その後税理士
への連絡、日程調整へと進みました。
しかし私も経験しましたが、25年1月以降の方法
は結局二度手間で、効率的とは感じられません
でした。
そのため税務代理権限証書(≒委任状)への記載
を条件に、26年7月1日以降の事前通知から税務
代理人(≒顧問税理士)への通知のみで足りるこ
ととされました。
ただあくまでも税務代理権限証書への記載が条件
のため、万一ここ最近のように納税者に先に税務
署等から連絡があった場合は、その場で顧問税理
士への委任を伝えることになると考えます。






26/3/18 法人実効税率引下げの議論

昨日3月17日で今年の所得税確定申告がようやく
終了となりました。
例年のことながらやはり案件が集中するのと、個人
の方は法人と比して申告することに関しての意識が
薄いので、作業に手間取りました。
さて国際公約ともなっていると言われる法人実効
税率引下げの議論が、政府税調等で行われていま
す。
日本の現在の財政状態を考慮すれば、当然の話と
して実効税率引下げに伴う税収減をどのように補う
か代替財源が問題となります。
現状項目として挙げられている主なものは以下の
通りです。
・外形標準課税の適用範囲拡大
・欠損金の繰越控除の見直し
・租税特別措置の見直し
・減価償却制度の見直し
この中で特に具体的に検討されているのが外形標準
課税の適用範囲拡大です。
過去平成19年税制改正に際して、外形標準課税の
適用基準を現行の「資本金1億円超」から「資本金等
の額1億円超」に見直す改正が実現寸前のところまで
いったという経緯があるようです。
加えて現在の政府税調民間委員から法人実効税率
引下げに伴う代替財源として、課税ベースの拡大、す
なわち外形標準課税の拡大が提言されています。
その内容を見ると、「赤字企業も社会インフラを利用
しているので、外形標準課税を拡大して応分の負担を
課すべきではないか。その具体的な制度、例えば3年
間法人税を収めていない企業は4年目からは外形標
準課税の適用分割合を増加させる、等を設計、適用
していくべき。」とあります。
また、これらと全く異なる議論として主として学者の方
が主張していると思われる内容として「法人税のパラ
ドックス」があります。
これは法人税率の引下げにもかかわらず、法人税収
が安定的に推移するもので、要因としては次のような
ものが考えられます。
・税率引下げに合わせた課税ベースの拡大
・法人税負担低下に伴う自営業者等の「法人成り」
・法人税負担減少に伴う投資喚起等を通じた法人利益
の増加
いずれにしましても課税ベースの拡大という議論は避け
られないため、法人実効税率引下げは、色々な意味で
中小企業経営にも多大なる影響を与えることは必至
です。
今後の議論を注視していく必要があると思われます。






26/1/24 消費税率引上げ時の適用税率

この1月21日に国税庁消費税室から「消費税率
引上げに伴う資産の譲渡等の適用税率に関す
るQ&A」が公表されました。
10問から成る小さなQ&Aですが、非常に興味
深い中身になっています。
まず思うのは未成工事支出金、建設仮勘定、
短期前払費用のような資産勘定を振替えて仕
入税額控除をする場合は、十分注意する必要
があるという点です。
次にQ&Aの問1に、1月6日のお知らせで私が
書いたことへの回答がありました。
その概要はA社が検収基準、B社が出荷基準
で期をまたぎB社から5%の請求書が来た場合
の処理は、というものです。
答えは実にあっさりしていて、「B社がA社に対
して、施行日前に行った課税資産の譲渡です
ので、A社においても、旧消費税法の規定に
基づき仕入税額控除の計算を行うことになり
ます」とされています。
上記回答の含意は明らかではありませんが、
消費税法の趣旨からしてA社とB社の適用税
率は同じでなければならず、その場合A社は
B社の請求書に依拠して支払をする必要が
あります。
したがってB社がどのような請求書を発行す
るかについて、A社は事前にB社と調整する
必要があり、B社から請求書が届けば原則
としてそれに従う必要があるということかなと
感じます。
やはり主要取引先とは事前に消費税の処理
について確認しておくことが重要かと思います。






26/1/6 消費税率アップ時の実務対応例 

消費税率のアップまであと3ヶ月を切りました。
各企業は取引内容の特徴等に応じて実務上
の対応について準備を進めているものと思わ
れます。
ここでひとつの例について考察します。
25年4月に国税庁消費税室から発表された
経過措置Q&Aの問5に返品時の取扱いにつ
いての記載があります。
それによると「取引当事者間において取り交
わす請求書等に適用税率を明記し、取引の
相手方は当該請求書等に記載された税率に
より仕入れに係る対価の返還等に係る消費
税額を計算することとなります」とあります。
この趣旨は買う側と売る側の適用税率を一致
させるように当事者間で調整することが必要
だということだと思われます(消費税における
前段階控除方式)。
これは26.3.31に発送した売主が発送基準で
売上を計上、26.4.1に検収した買主が検収
基準で仕入を計上、というようなケースで具体
的に問題となり得ます。
このような場合、複数の考え方があるかと思
いますが、要は当事者間で調整し、請求書等
に記載された同一の税率で売る側も買う側も
消費税を計上する必要があるということです。
業種によって様々かとは思いますが、26.3.31
を跨ぐ取引については要注意でしょう。






25/12/2 平成26年度税制改正の具体的内容 

年末に向けて平成26年度税制改正の具体的内容
が新聞等でも報道され始めました。
これらの記事は自民党税制調査会での議論による
ものと思われます。
当然のことながら確定したものではありませんが、
現状取り上げられているのは
・ゴルフ会員権譲渡損の損益通算の禁止
・高額役員給与の給与所得控除縮減
・簡易課税のみなし仕入率等の見直し
等です。
従来から議論されてきたものも当然ありますが、こ
こへきて新たに取り上げられたと思われるものもあ
ります。
新聞等で取り上げられていない内容として、27年末
までに発行の少人数私募債の利子が、28年から総
合課税対象となるというものがあります。
これは25年改正でいわゆる「私募債封じ」が規定さ
れましたが、条文解釈上28年1月1日以降発行分か
らの適用とされ、それ以前の発行のものは利子の
受取が28年1月1日以降でも申告分離課税の対象
とされました。
このため、27年末までに少人数私募債を駆け込み
で発行する動きが相次ぎ、今回の改正内容となった
模様です。
自民党税調の資料を見ていると、今後の改正検討
事項としては
・年金課税の見直し
・医療費控除制度の在り方の検討(適用下限の見
直し?)
等々様々なテーマがリストアップされています。
26年改正の議論だけでなく、将来に向けての検討
事項にも注意を払う必要があると思われます。





25/11/4 平成26年税制改正に向けて

自民党税制調査会では年末の26年改正に
向けて準備が行われているようです。
新人議員向け勉強会での議論を見ますと、
いわゆる税制抜本改革法7条に挙げられて
いる給与所得控除の在り方の検討及び年
金課税の見直しが議論されています。
例えば個人所得課税の場合、日本の実効
税率は諸外国に比して低く、その観点から
も給与所得控除の更なる縮減が検討され
るべきとの議論がなされています。
加えて、特に法人役員の給与所得控除の
縮減について以前あったような議論(1人
オーナー課税の代替措置)が再度なされて
います。
年金については高所得者の年金給付の在
り方及び公的年金等控除を含む年金課税
の在り方、両者の検討を行うとされています。
いずれにしましても今後年末に向けて26年
改正の内容が種々アナウンスされるかと思
いますが、まずは給与所得控除見直しと年
金課税の在り方等の行方について、注意を
払っておく必要がありそうです。





25/10/1 消費税率8%!

去る10月1日、法律通り26年4月1日から消費税率を
5%から8%にするということが決まりました。
合わせて「民間投資活性化等のための税制改正
大綱」が自民党、公明党の名前で発表されました。
その主たる内容は
①生産性向上設備投資促進税制
②ベンチャー投資促進税制
③事業再編促進税制
の創設です。
それ以外にも研究開発税制の拡充、所得拡大促進
税制の拡充等が含まれています。
ここで消費増税が確定したことに伴い、経過措置等
も含め26年4月1日以降の事務処理についての研究、
準備が欠かせないと考えます。
加えて上記税制改正、またこれから年末にかけて
検討される通常の税制改正、これらへの目配りも
必要です。特に消費税増税に影響を緩和すべく法人
に関連する減税項目が多くありますので、自社に
適用可能なものがないか十分注意して見ておく必要
があります。
ただ通常の税制改正大綱と同様、上記大綱を読んだ
だけでは適用要件等の詳細がわかりません。
今後財務省等から発表されるであろう各種情報には
要注意でしょう。





25/9/25 最高裁判決の影響

平成25年9月4日付最高裁判決を受け、国税庁
から相続税申告上の取扱いについての対応が
ネット上に発表されています。
それによりますと
①嫡出に関する規定のみを適用した相続分の
みを変更することによる更正の請求は不可。
②25年9月5日以降に、分割確定による更正の
請求、あるいは調査に基づく修正申告をする場
合は、嫡出に関する規定がないものとして相続
税計算をする。
③25年9月5日以後相続税申告をする場合は
嫡出に関する規定がないものとして相続税計算
をする。
ということになっています。
既に相続が発生しこれから申告をする方、あるい
は申告を済ませたが分割の確定や税務調査が
これからの方は上記に注意が必要です。





25/9/1 秋の税制改正!

法律通り2段階での消費税率アップを実行するか
否かを検討している最中ですが、従来にはなかった
秋の税制改正が検討されています。
これはまずは景気回復ということで、日本再興戦略
に明記された緊急経済プログラムに係る税制措置
について、年末の年度改正議論とは切り離して、
前 倒しで検討し、9月中にも税制改正大綱を決定する
というものです。 主たる検討項目としては
・生産性向上を促す設備投等投資促進税制
・企業のベンチャー投資促進税制
・事業再編促進税制
等が挙げられているようです。
全体的に製造業向けに偏っている感じがするとこ
ろが気になります。経済産業省からの要望が中心
のようなので、上記のような感じになってしまうので
しょうか。
加えて、予定通り26年4月1日から消費税率が8%
になることを前提に、従来から議論のあった簡素な
給付措置について上記改正と合わせて検討する模
様です。従来のスケジュールですと年末の年度改正
に対して 各省庁からの税制改正要望が出てくるような
時期で すが、今年に限っては消費税アップを予定通り
実施 するか否かの最終的な検討及び通例的ではない
秋 の税制改正という2つの大きな焦点に対して十分
注意 を払う必要がありそうです。





25/8/1 新国税通則法に基く税務調査

ついに私の事務所でも改正後新国税通則法に基づ
く税務調査が行われることとなりました
今月下旬の予定です
新通則法通りだと、まず納税者に連絡し、その後私
に連絡があり、日程調整の上税務署へ連絡し、その
後再度税務署から私に連絡がある、というような煩
雑なイメージを持っていました
なぜなら新通則法で事前通知が必要な項目として
・調査開始日時
・調査開始場所
・調査の目的
・調査対象税目
・調査対象期間

・調査を行う職員の氏名及び所属官署
等が列挙されているため、調整が必要な日程等を
どのように事前通知するのか疑問を持っていたか
らです
今般の実例ではどのような形がとられたかというと
まず事前通知ではない調査を打診する連絡が私宛
あり、日程等を会社と調整し回答、その後会社及び
私に新通則法に基づく事前通知があるという形でし

印象としては従来とあまり変わっていない感じです
が、対象年度が明確化され、調査に来る税務署員
の氏名が伝えられる等、従来に比して厳密になった
面があり、納税者には好ましいことだなと感じました
私自身各種書物やセミナー等で新しい税務調査手
続についてかなり勉強してきたつもりなので、今度
の実践で十分考えながら対応することにより、お客
様にとって納得いく結果となるよう努めたいと考えて
います





25/7/1 小規模住宅地特例の改正


平成25年度税制改正により、相続税の基礎
控除引下げ等のほか、小規模宅地特例の要
件緩和・柔軟化が、平成26年1月1日以降の
相続等から適用されます。
特に二世帯住宅の適用要件緩和について
実務家の間でも若干の議論を呼んでいます。
まず、改正政令では、一棟の建物が「区分
所有法1条の規定に該当する建物」である
場合は、被相続人居住部分のみが小規模
宅地特例の対象になることが明らかにされ
ていますが、ここには、区分登記された二世
帯住宅も含まれる模様です。
したがって、これから二世帯住宅を建築する
際には建物を共有登記にするという選択を
した方が無難と思われます。
またここで建物区分所有法1条が「・・・それ
ぞれ所有権の目的とすることができる。」と
できる規定になっていることから、二世帯住
宅が構造上区分所有することができる建物
であれば、区分所有登記がされているか否
かに関係なく、構造要件緩和の対象外にな
るのではないかという疑問があります。
この点につき、各種情報によれば、財務省は
区分所有登記がされているか否かで判断する
模様です。
この点、財務省から公表される予定の「税制
改正の解説」を確認する必要があると思われ
ます。





25/6/1 国税通則法の改正

改正国税通則法で法定化された新税務調査
手続が、今年1月から本格実施されています。
課税当局では、事務量増加に伴う調査件数の
減少を見込んでいるようです。
ある国税OBの話によると、国税の労働組合
のテストで事務処理量が4割増加するとの結
果で出たとのことです。
ということは、単純に考えると調査件数が従
前の7割に減少するということになります
。 確かに情報公開法により明らかになった資料
によると、「調査手続チェックシート」「争点整
理表」等従来なかった資料の作成が予定され、
また「準備調査」「事前通知」「実地調査」「問
題点等の提示・調査結果の説明」「修正申告
等の勧奨から決議処理まで」の各段階毎に
従来より詳細な手続が規定され、明らかに事
務処理量が増加していると思われます。
ですから逆に少ない税務調査の対象となった
場合は、従来以上に注意が必要かと思います。
納税者として特に注意すべき点は、事前通知
が納税者・顧問税理士両者に対して義務とな
り、納税者が了解した場合のみ詳細を顧問
税理士にだけ通知するという流れになった点
です。
したがって税務署から税務調査を実施したい
という電話があったら、税務調査の実施のみ
を了解し、それ以外の詳細は顧問税理士に
伝えて欲しい旨明確に意思表示することが
必須です。
細かな話を納税者自身が聞いてしまうと、税
務署のペースで話が進んでしまいかねません。
今後の税務調査に関しては是非上記にご注
意下さい。





25/5/1 消費税率と収入印紙

26年4月1日の消費税率アップに向けて様々
な準備が進んでいます
例えば資産譲渡に関する経過措置Q&Aが
国税庁から発表されたのもその一例でしょう
そんな中、消費税直接の話ではありませんが
印紙税の取扱い変更についても確認しておき
たいところです
25年度税制改正により、印紙税が課税される
領収書の金額が、26年4月1日以降作成分か
ら5万円以上(現行3万円以上)に引き上げと
なります
ここで注意が必要なのは領収書上における
消費税等の表示です
印紙税の課税標準である記載金額は原則
税込金額ですが、領収書上税額が区分記載
されている場合等は、税抜本体価格を記載
金額とすることが可能です
例として税率8%の場合、「領収金額53,460
円(税込)」の領収書には印紙が必要ですが
「領収金額53,460円(うち消費税3,960円)」の
領収書は印紙不要となります
特に影響が大きいと想定される小売店や飲
食店等は、領収書発行実務を点検しておくこ
とが必要ではないでしょうか





25/4/1 消費税率アップと事務負担


消費税率アップを1年後に控え、経過措置
の議論、更にはその先をにらんでの軽減
税率の議論が盛んになっています
3%から5%になった当時を思い返してみ
ますと、まず複数の税率が当面併存する
というだけで事業者にとって非常に事務
負担が重くなります
現在でも課税、非課税、不課税の処理に
ついて全く誤りがないとは言えない状況の
中で、意図的に複数の税率を作り出す
軽減税率は実務を担う立場からすれば
慎重に考えて欲しいところです
与党間の議論でも、軽減税率についての
事務負担、執行可能性等が問題となって
いるようです
いずれにしましても税率アップはほぼ既定
路線かと思いますので、事業者及びそれを
サポートする私たち税理士は十分な事前
検討の上、事務的な混乱を来さないよう
準備することが不可欠ではないでしょうか





25/3/1 25年度税制改正法案

25年度税制改正法案は今日閣議決定
されるようです。
法案を入手しましたが、600ページ近い
分量のため全てを理解するには至って
いません。
ただ大綱でははっきりしなかった内容が
少しずつ判明してきました。
例えばいわゆる「私募債封じ」ですが、
改正法の適用は28年1月1日以後発行
のものからとなり、27年12月31日までに
発行されていれば利払いが28年1月1日
以後であっても源泉分離課税が維持さ
れる模様です。
一方1,500万円教育資金贈与ですが、
この4月1日以後贈与分から適用とされ
ていますが、依然詳細はわからない状況
です。
全体的に適用関係が様々で、この4月1日
から適用のもの、27年1月1日以後、28年
1月1日以後等混在しています。
引き続き情報収集等に努め、正しい情報
をお客様に提供していく所存です。





25/2/1 与党税制改正大綱

去る1月24日、与党税制改正大綱が発表
されました。既に新聞紙上等でもその内容
が大きく取り上げられていますので、ある
程度中身をご存知の方も多いかと思います。
ただマスコミで目にする内容と、企業経営に
携わる方に影響の大きい項目は異なると
感じています。
例えば新聞紙上等ではほとんど目にしない
内容として、株式の譲渡所得を上場とそれ
以外の2種類に分けるというものがあります。
(施行日は大綱を読んでいるだけでははっき
りしません。)
この内容が実現すると、現経営者が後継者
に自社の株式を譲渡したその譲渡益と、バブル
崩壊により発生した上場株式の含み損を実現
させたものとを、相殺することができなくなり
ます。
細かな点は急ぎ研究し、また2月18日に主税
局長の話を聞く機会が予定されていますので、
3月にはもう少し詳細な内容を記載する予定
です。





25/1/1 25年度税制改正スケジュール

衆議院議員選挙は自民党大勝、民主党惨敗
という結果に終わりました。
これにより25年税制改正は、スケジュールだけ
ではなく、その内容も大きな影響を受けそうです。
新聞報道等ではやはり税制改正大綱が出るの
が1月下旬ということになりそうで、当面その行方
を注視する必要があります。
また、衆参ねじれの状況下、法案が年度内に成立
するか否か微妙かと思いますので、適用関係にも
要注意です。
内容としては24年改正で廃止された研究開発
税制特例の復活、設備廃棄に伴う繰戻還付等
が取り沙汰されています。
年明け早々から年度末にかけて気の抜けない
日々が続きそうです。





24/12/1 25年度税制改正の見通し

11月16日解散、12月16日選挙となったことで25
年税制改正スケジュールも大きな影響を受ける
ことは必至の情勢です。
29年前の昭和58年においても12月18日に衆議院
選挙が行われており、その際の税制改正日程は
例年に比し大幅に遅れ、昭和59年1月20日税制
改正大綱閣議決定、税制改正法案の国会提出は
2月中旬となりました。
上記を参考にすれば税制改正大綱の越年は当然
として、その内容も大幅な改正は難しい可能性が
高いと思われます。
そう考えますと、三党合意にあった
・所得税の累進性強化(最高税率引上げ)
・相続税の課税ベース及び税率構造等の見直し
(基礎控除引下げ、最高税率引上げ)
辺りが改正の中心になるのではないでしょうか。





24/11/1 25年度税制改正と消費税率アップ

25年改正に向けて政府税制調査会では
急ピッチでの議論が行われているようです。
10月中旬に財務省主税局で消費税を担当
する課長の話を聞く機会がありました。
事業者免税点制度の見直し、簡易課税制度
の見直し等多くのことを検討している模様
ですが、中心は以下の2点と思われます。
・転嫁対策、価格表示
・低所得者対策(逆進性緩和)
まず転嫁対策ですが、内閣府に「消費税価格
転嫁等総合相談センター」を設置し、各省庁に
「転嫁対策調査官」というポストを設け、公正
取引委員会とも連携し、円滑かつ適正な転嫁
を推進していく体制を取るようです。
次に低所得者対策ですが、財務省の本音とし
てはマイナンバー法案の成立を前提に給付付
き税額控除を採用し、複数税率は避けたいよう
です。
確かに課税実務としては軽減税率の線引きを
理論的に実施することは不可能なので、公平
の観点からも軽減税率の採用は難しいことは
否定できません。
ただ、仮にマイナンバー法案が成立してもその
実施には時間を要するため、一定の期間いわ
ゆる簡素な給付措置が実施されるかもしれま
せん。
いずれにしても25年改正の動向と消費税率
アップへ向けての具体的措置の議論とにつ
いては注視する必要があると思われます。





24/10/1 財務省の考える今後の税制改正

9月中旬に財務省主税局長の話を聞く機会が
ありました。
ある意味当然のことかもしれませんが、その
内容は増税の見通し及びその理論的根拠の
オンパレードでした。
高齢化の進展に伴う社会保障給付の大きな
伸び、国民負担率の低さ、世帯ベースで見る
と3割が所得税非課税であること等々です。
気になった点(主張、意見)としては
・給与所得控除の更なる削減を目指している
模様(職種ごとに変動する?)
・消費税10%になっても国、地方合算の基礎的
財政収支(PB)はマイナスの見通しである(→そ
の先どうやってPBをプラスにするのでしょうか?)
・消費税の複数税率は事業者が大変なため
採用したくなくて、マイナンバー法案を成立させ
給付付税額控除等を使いたいと考えている
・所得税率については最高税率の引き上げを
含め、全般的に課税強化をしたい
・相続税は従来から話の出ている基礎控除の
引下げを含め、税率、課税ベースとも課税強化
の方向である
・法人税については近隣諸国との関係から少なく
とも表面税率はまた引下げの方向である
このように今後大半の税目で財務省は明確に
課税強化を目指しています。
税制改正の動向を十分注視する必要があると
考えます。





24/9/1 改正消費税法 成立・公布

8月10日に参議院で可決成立した改正消費税法が
8月22日に公布されました。
経過措置の詳細等は現時点では不明です。
これによれば26年4月1日から国税6.3%+地方税
1.7%=8%へ、27年10月1日から国税7.8%+地方
税2.2%=10%へ、消費税率が引き上げになります。
民主党税制調査会ではいわゆる逆進性対策として
給付付税額控除と複数税率とが議論され始めて
います。
25年税制改正の行方と合わせ、消費税率引き上げ
の問題からも目を離せません。






24/8/1 税制改正要望ヒアリング

25年税制改正に向け、経済産業省等で税制改正
要望ヒアリングが始まりました。
消費税増税の道筋もはっきりしない中、25年改正
の行方を注視する必要があります。
今後具体的方向性が見えてきましたら、改めて
この場でお知らせします。





24/7/1 第一法規㈱の書籍2冊

例年同様分担執筆の加除式書籍「こんなときどう
する 会社の税務Q&A」「チェックリスト 税務調査
と会社経理」(ともに 第一法規㈱)の24年税制改正
へ対応する改訂作業が終了しました。
秋頃には当該部分が発刊される予定です。






24/6/1

今年もまた東京実務補習所で公認会計士
試験合格者の方々に講義をすることになりました。
法人税法(給与・交際費・寄付金・租税公課)を担当
します。